白馬岳で北アデビュー(2)

※悪天候のため写真が殆ど無いです。

23時ころに目を覚ますと、残念ながら雨は強くなっていた。風も強く吹いていて、時々テントが揺れ結露が顔にかかる。ライトで照らしてみるとテント内部も結構濡れているので、テント内を整理して濡れると困るものは防水パックライナーに突っ込む。今回は珍しくシュラフカバーを持ってきていてよかった。

また軽く寝て3時に起きる。なんだか普通に天井から雫が落ちている。とりあえず早茹でペンネを作って食べる。不味い上に量が多い…。二度目だけど、いまいちうまく茹で上がらないのはなんでだろう?

外では人の声と撤収の物音がしてる。早めに撤収して蓮華温泉に向かう予定だけど、正直このテントにもう一泊はきついなと考えていると、雨はまた強くなった。友人と話してもう1時間様子を見ることにした。とりあえず装備は全てザックに詰め込み、行動着を着込んで待機。全部片付けて明るい中で見てみると、どんどん水が落ちてくる。一緒にテンションも落ちてくるので、雨が弱まったのを見計らって撤収することにした。
そして最後にテントを防水サックにつめようとちょっと力を入れると、防水サックの巻くところからブチッという音が…。見ると半分ほどちぎれている。なんかもう心が折れた。

そんなこんなで友人と話して今後の方針を決めた。とりあえず白馬岳に登頂する。その後はどうせ自分たちの装備で大雪渓を下るのはきついので、白馬大池までいき天候の回復が見込めなければ栂池に下りることにした。

歩き始めるも視界が悪く、気付いたら白馬山荘がどーんと見えてびっくりした。一旦中に入りまたすぐ出発。テンションはガタ落ちだが、体調は割と良い。
白馬山頂では人が順番待ちをして、互いに撮影しあっていた。僕らも撮ってもらったり、撮ってあげたり。とりあえず白馬岳に登ったということにはなった。

その後は花や雷鳥を見ながらの下山。雨は時々止むものの、レインウェアは脱げない。ストックを持ってるせいで水が肘の方に入り込み、アームカバーもびしょ濡れになっていた。ただウールのせいかそれほど冷たさは感じなかった。

突然景色が開けて白馬大池に到着。天気予報が黒板に書いてあったが、あまり芳しくない。というか自分的には完全に下山モード。ポカリを買って栂池方面に向かうが、乗鞍岳への道が岩だらけの登りでとてもキツイ。友人が先に行ったので、一人で弱音を吐きながらマイペースに登り切った。しかし登ったと思ったら、今度は雪の下り坂。今回一番怖かったのがここだった。一度転んで滑り落ちそうになったが、ロープを掴んで何とかセーフ。初老の人の歩き方を真似たら、割と安全に下りることが出来た。やっぱり経験値不足だと痛感。

天狗原についた頃には雨もやみ、ようやくレインウェアを脱ぐことが出来た。天気も回復してきたようだけど、もう未練はない。黙々と下山。ツアー客と、ぬかるんだ地面に苦しめられつつも栂池山荘に到着した。

ビールで労い、ロープウェイ、バス、特急あずさと乗り継ぎ帰路についた。家に帰った後、ナルゲンボトルが無くなっていることに気づくというダメ押しがあり、自分の登山歴でワーストな山行となったとさ。

“白馬岳で北アデビュー(2)” への2件のフィードバック

  1. まさ より:

    お・・・お疲れ様でした・・!
    読んでいてなんというか、居たたまれなくなるというか、山はやはり厳しいですね(><)。
    色々とトラブルもあったようですが、まずは怪我が無くてホントに良かったと思います。自分も白馬行った時は幾つか失敗してますが、こういった失敗は非常に良い経験だと思います。今回は過程はどうであれ無事に自力下山できたわけですから、これだけの経験をつめたと+に考えると良いかもですね。
    何はともあれ、無事が第一ですから。8月の大雪山ではきっと良い山行になりますよ!

  2. ノブタ より:

    コメントに気づくのが遅れました。すいません…。
    やっぱり失敗から学ぶことのほうが多いですよね。そういう意味でいい山行になったってことにしておこうと思います。
    ここで痛い目に遭わなかったら、大雪山で痛い目にあったかもしれないですしね!
    まあ別の痛い目にあう可能性もあるんですが…^^;

    そういえばボーイスカウトをやっていた頃に「備えよ常に」という言葉があって、今回それを思い出しました。装備や知識を備えておかないといけませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です