大雪山遠征 交通編

今回は北海道遠征の交通手段や費用について。
意外と調べるのが面倒だったので、これから行く方の山行になれば幸い。

日程は8月14日~8月19日の思いっきりお盆期間。
当然飛行機の料金は高い。最初の予定ではANAの株主優待券をオークションで買って使う予定だった。
確かANAの料金が50000くらいで、株主優待券が大体1枚6000円。優待券で半額になると考えても、片道31000円かかる。

まあしょうがないか、と思っていたがJetstarとかどうなの?と人に言われて、調べてみたら全然安かった。Jetstarだと片道16900円。荷物の重量によって値段が変わるので、もう少し安くすることも可能。

ただJetstarの難点は成田~新千歳しかない点。地元からは羽田のほうが行きやすいし、大雪山に登るなら旭川に降りるのが楽。新千歳~旭川は特急で2時間ほど。で5000円。地元駅から空港のリムジンバスも安くなるか。

地元~羽田(バス) 1400
羽田~旭川(飛行機) 31000
32400

地元~成田(バス) 3000
成田~新千歳(飛行機) 16900
新千歳~旭川(電車) 5000 
24900

で、差額が7500円。往復で15000円。やすい分時間がかかるので、これを安いと見るかどうかは人それぞれ。

でもってLCCってどうなのよ?と言う人もいるかもしれない。僕自身飛行機に乗ったことはそれほど多くないので、他と比べてどうなのかは微妙なとこだ。狭いは狭いけど、我慢出来ないほどじゃない。1時間半位のフライトだし、そもそもほとんど寝ていた。トイレとかが気になる人はなるべく通路側を取っておくといいと思う。
チェックインなんかはウェブでやって印刷していくだけでいいし、印刷が面倒なら空港のATMみたいなので予約番号入れるだけなので簡単。便数が少ないせいかカウンターが混んでたりすることもなかった。
ただ飛行機が少ないので、その日の最終便なんかは飛ばなくなる可能性もあるそうだ。なるべく朝一の便にしておくのが無難。
結論としては必要十分。料金さえ安ければ次も使うと思う。

大雪山縦走 観光編

無事に山を降りて、すこし層雲峡を見て歩く。

適当に昼飯を食べて、旭川行きのバスに乗る。次の日は札幌で友人と会う約束だけど、さすがにボロボロなので電車一本で行ける旭川のビジネスホテルに泊まることにした。ビジネスホテルの風呂で軽くギアメンテと、テントを洗ったりした。

翌朝特急で札幌へ。友人が車を出してくれて、色々案内してもらう。

まずは小樽へ。

古い建物が残されていて、店として使われている。雰囲気がいいね。
海鮮丼を食べる。ようやく北海道らしい食事にありつけた。うまし。


続いてモエレ沼公園へ。

昔BRUTUSの公園特集で見てから、一度来てみたかった場所。イサムノグチが設計した公園だけあって、なんかヘンテコ(失礼)な建物がある。結構広いのでレンタサイクルで見て回った。近所にこんな公演があったらなー。


そして札幌から離れて、ちょっと田舎の方の花火大会へ。お祭りの1プログラムだったけど、やたらと近くで上げていて迫力満点だった。


翌日新千歳空港から成田へ。長かったような短かったような北海道遠征。
今回は色んな初めてのことを経験して、不安なことも多かったが自信もついた。
とにかく思い出深い旅になった。 
さて次はどこへ行こうか。

大雪山縦走 3日目~4日目

8月16日

夜中に風の音で目を覚ます。時計を見ると2時半くらい。案の定強い風が吹いていて、テントがかなりばたついている。なんだか外で人が動いてる気配がするが、いまいち確認する気にもならなかったので目を閉じていた。

しばらくして風が更に強くなった。さすがにこれはやばい気がする。ライトをつけると、テント内が結構濡れている。
背面上部の換気口を閉じる面ファスナーが雨と風で開いてしまって、その隙間から雨が入ってきてるらしい。これは構造上の欠陥じゃないのか?と思いながらも、どうするか考える。とは言えどうにもならなそうなので、適当に荷物をまとめて避難小屋に退避することにした。外に出るとテントが幾つか減っている。スイス人のテントが酷いことになってるけど、なにがあった…?
強風でテントの撤収は無理なので、ポールだけ倒して小屋に駆け込んだ。

小屋の中は意外と静かだが、やはり避難してきた人もいた。スイス人のテントは風で崩壊して、中の荷物が散乱したそうだ。
濡れたものをチェックし、干せるものは干す。
前回の白馬での教訓で防水だけはかなりしっかり対策をしていたので、濡れちゃいけないものは濡れていなかった。

この状態では出発は無理そうなので、1日停滞することにした。停滞なんて初めての経験だ。幸いiPodやら文庫本やら暇を潰せるものはあるので、だらだらと過ごす。避難小屋に1日いることなんてないから、見てるとそれなりに楽しかったりもする。雨風が弱まったタイミングを見て、テントを撤収。ドロドロになっていてとてももう1日使う気にはならない。明日下山しよう。

夜になると小屋番と常連ぽいおじさんがジンギスカンを食っていた。北海道ということを再認識する。おじさんはどうやらこの小屋の初代の小屋番だったらしい。役所との軋轢やら、色々な愚痴を聞いた。山もそういうところは同じなんだな…。

8月17日

風は止んだものの、雨は少し降っている。黒岳方面に向かい、途中天気が好転したら近くの山にも足を伸ばすことにする。

一昨日は青い空が見えた道だったのに、今は一変して真っ白な景色。こういう景色も嫌いじゃないが、レインウェアを着るのが嫌いなんだよな。しかしそんなことを考えながらも、開き直ったのかすこしずつ楽しくなってきた。雨も強くは降らず、フードは外して鼻歌交じりに歩く。

途中でベンチがあったので自分撮りなんてしてみた。寂しい画だ。

北海岳の分岐を通り、黒岳方面へ。少し明るくなってきた気がする。なんだか少し雰囲気の違った場所があり、近づいてみたら墓碑だった。いまいち何が彫ってあるのかわからなかったので、誰の墓かはわからなかった。自分もこういうとこに埋めてもらいたいな。

歩いて行くと草陰で何かが動いた。よく見ると二匹のリスがいる。一匹はさっさと逃げていったが、もう一匹はちょっと逃げては何かをかじっている。ゆっくり近づくとポールでつつけるくらいの距離まで近づけた。写真を撮らせてもらって、気をつけろよと声をかけて先へ進む。
草が増えたせいかリスが多い。気がついたら50cm位の距離にいたりもした。

この頃から青空が見えてきた。増水気味の川を渡り終わったところでレインウェアを脱ぐが、少ししたらまた空が暗くなってきた。つくづく嫌われてるなー。黒岳石室についた頃には軽く降ってきて、視界もすこぶる悪い状況。まっすぐ下山することにする。
黒岳の頂上直下ではナキウサギが姿を見せてくれた。細かく動くので写真はピンぼけ一枚しか撮れなかった。耳が短いとでかいネズミのようだ、と思ってたのが気に食わなかったのかもしれない。

黒岳頂上は展望0。さっさと下りる。地味に雨が降ってるがレインウェアを着るのも面倒なので、そのまま下る。登ってくる人もちょこちょこいるが、登ったところで何も見えないだろう。

1時間くらいで黒岳リフト駅に到着。この駅はやたらとリスが居る。自宅近辺にリス園というのがあるけど、それに近いな。ともかくリフトに乗り、ロープウェイに乗り層雲峡に到着。大雪山縦走はこれでお終い。
自分が思い描いてたようには行かなかったけど、なんだかとても楽しかったなー。

大雪山縦走 1日目~2日目

8月14日

朝の便で成田空港から新千歳空港へ。電車とバスを乗り継ぎ、旭岳の麓に着いたのは夕方だった。交通関連はあとでまた別にまとめようと思う。
旭岳青年キャンプ場で前泊をする。テントサイトは結構広く、トイレ、洗面所、水場と揃っている。ちょこちょこと外国から来たハイカーもいた。
このキャンプ場はソフトバンクの電波も届くので、天気予報を見たりできる。どうやら明日の夜から低気圧が来るようだ。山頂の天気予報では風速が20km/hになっていた…。

8月15日

4時半起床、出発がなぜか7時。ロープウェイの駅までは徒歩で数分。ロープウェイは10分ほどで姿見駅に到着した。

さて登山の始まりだ。最初から景色は雄大。姿見の池は以外に小さい。
登り始めると結構きつい。今回の荷物は合計で15kgくらい。時々おじさんに励まされながらマイペースに登り続ける。周りの観光客の軽装が恨めしい。振り向けばいつでも絶景が見れることを励みに足を出し続ける。
少し歩けばまた違う景色。来て良かった、と本当に思う。

なんとか旭岳山頂に到着。風が強くて寒い。ウィンドジャケットを着て、パンを食べる。
ここからが縦走。見通しがよく、遠くを歩いてる人がポツリと見える。北アルプスのような山を見渡せる のと違い、大自然の懐に入った感じ。
そんなこと考えているうちに、旭岳直下の下りのザレ場で二度ころんで、ストックが曲がった…。幸い一番先がちょっと曲がっただけなので、そのまま使える。収納時にひっかかるので外さないといけなそうだけど…。

それにしても景色がどんどんと変わる。似た景色なようで、緑の山、赤い山、黒い山。所々に雪渓があったり、カール地形だったり…。感嘆しっぱなし。

さて分岐点。ここで下山か縦走を続けるか決めないといけない。座ってなやんでいると、ずっと似たようなペースで歩いてた人が話しかけてきた。どうやら目的は同じトムラウシのようだ。彼はとりあえず縦走ルートでもう一泊し、翌日の天候次第で先を決めるらしい。そんな訳で自分も同じ様に進むことにした。最悪一日停滞できる日程ではあるし。翌々日は天気も回復するようだ。
ペースは自分の方が早いので先にテン場まで行くことにする。

途中岩場でピーピー言ってたのはナキネズミか?探しても姿は見えなかった。白雲岳の分岐ではエゾリスが一瞬見えたが写真は取れず。縦走ルートを進むほど自然が豊かになっていく。この辺りの時間帯が最も天気が良かったように思う。
ようやくついた白雲岳避難小屋。安心感からかどっと疲れて、しばし休憩。テントの受付に行くと、風が強くなるので危険を感じたら小屋に避難して来いとのこと。あとキタキツネが出るから、前室に食糧を置くなと。
テントを張り一息つく。このまま天気が良ければいいのになー。重い腰を上げて水を汲みに行く。セイシェルを持ってきたが、なんとなく煮沸してみる。エキノコックス怖い。
夜になると徐々に風が強くなってきた。前回の白馬での経験のせいか、そんなに驚くこともなく普通に眠りについた。