最近読んだ山本 2013年7月
今回は最近読んだ山系の本をご紹介。
ハイキング・ハンドブック 村上 宣寛
この本を知ったのは確かHiker’s depotのツイートだったと思う。スポーツ科学の観点からハイキング時の様々な事を解説した本。主にアメリカのロングトレイルを歩いた経験や、JMTのメーリングリストでのやり取りを基に、そこから出てくる疑問を科学的な観点から解説している。
ロングトレイルを扱っているが決してUL系の本ではなく、どちらかというとULにする必要ないんじゃない?という内容だったように思う。
著者のブログ「Complete Walker」で第2章「歩く装置」が丸々PDF化されてるので、読んでみてほしい。ここでは歩き方や、靴の事が書いてある。
登山の運動生理学百科 山本 正嘉
人によってはタイトルでもう読む気がしない、という人もいそうだけど割と理屈バカなところがあるのでついつい手にとってしまった。
登山においてどのようにして体が疲労していくのか、またそれをどうすれば防げるのかという事がデータを基に書かれている。
必要な水分量やカロリーに関しての部分を読んでおくだけで、登山が違うものになるかもしれない。
またこの本も許可を得てネット上に抜粋されていて、「登山の運動生理学百科からの抜粋」で少し読むことができる。
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか 羽根田 治、飯田 肇、金田 正樹、山本 正嘉
2009年7月に起こったトムラウシ山での集団遭難についての本。事故の経緯を読むとかなり悲惨な気持ちになる。
僕も2012年同じルートを歩くつもりで大雪山に行き、強風のため途中で停滞、ルート変更し下山した。周りに遮るものがなく、エスケープルートも取りにくい場所なので、天候を読み違えると大変なことになる。あの時無理に強行していたら、こんなことになったのかもしれない。
副題が「低体温症と事故の教訓」と付いているように、低体温症についてもかなり詳しく書かれている。なんとなくの知識は持っていたが、やっぱり中途半端な知識では対応できない状況もあるので、しっかりとした知識を持っておきたい。
トムラウシの本はハイカーなら必読でしょうね。・・・と言いつつまだ読んでませんすみませんw
知識として持っているといないとでは大違いですからね~。こういったことは悲劇ですが、教訓にしないとですね。
ハイキング・ハンドブックも読んでみたいですね~。
>まささん
トムラウシの本でよくわかるのは、低体温症の仕組みとかもそうなんですが、ちょっとしたことで判断力が低下する怖さ。知識を持ってても、それを活用できない状態に、割と簡単になってしまうということでした。
集団で行動する怖さとか、そういう部分も参考になる本だと思います。
ハイキングハンドブックはできれば靴を買う前に、本文に張ったリンクのPDFだけでも読んでおくと、何か参考になるかもしれませんよ。